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・チート主人公は飽きた!もっと知恵と工夫で何とかしろよ!
・隠れ善人な主人公……大好物です
ファンタジー作品において冒険はつきものですが、「まさに冒険!」といったものは意外と少ないと感じています。
大概がダンジョンや森など場所がパターン化されているのと、やたらチート主人公が増えてほぼ日帰り旅行扱いになってるからですね。(※あくまで個人の見解です)
しかし今回紹介する「奇世界トラバース」は、これこそ大冒険という作品!
ワクワクだけじゃなく、ハラハラやドキドキも味わえるストーリーです。
目次
「奇世界トラバース」評価
©紺野千昭・大熊まい/SBクリエイティブ
大人になると冒険ってしなくなるよなぁ
そもそも日本で冒険できるところってなくない?
子供の頃は学校の裏山で駆け回るだけで、ちょっとした冒険だったよ
あ~小学生の頃とかってそんな感じだよね
今は木を伐採しまくって老人ホームができてしまったけど
日本の縮図を見た気がする……
ぶんごの評価
総合評価 | A |
「これが冒険だ!」といった王道のストーリーと、雄大な世界観が素晴らしい作品でした。最近の作品はチート搭載主人公がデフォなので、知恵と工夫で何とかする&最後の手段は神頼みという点も好印象でした | |
ストーリー・設定 | ★★★★★(4/5) |
最近の作品では少なくなった王道の冒険ファンタジーといったストーリーで大満足でした。どうしようもない時は運に任せるしかないという理不尽さもあって、安易に特殊能力などでどうにかするといった強引さがなかったのもかなり好印象 | |
キャラクターの魅力度 | ★★★★★(3/5) |
大部分が主人公とヒロインだけでストーリーが進行しますが、この二人のやり取りがとても良かったです。特にヒロインが冒険の中で成長していく様は感慨深いものを感じました。しかし、たまにツッコミどころ満載の行動があったので☆3 | |
イラスト | ★★★★★(4/5) |
めっちゃ綺麗なイラストなんですが、人物以外のイラストも欲しかったかなぁ……特に亜竜とか。あと未知の世界を冒険するのに、アウラの服装が露出多いし動きづらそう。まぁガチガチの冒険服だと画面映えしないからね。でもイラストはめっちゃ綺麗(大事なことなので二回言いました) | |
文章 | ★★★★★(3/5) |
それぞれ特徴の違う世界を上手く読者に伝えるのは難しかったと思いますが、よく表現できていたと思います。ただ、ストーリーが大きすぎて一冊にまとめるにはボリューム不足だった気はしますね。たまに展開が急に感じることがあったので、続きはもっと巻を分ける前提で書くくらいを希望 | |
迷界の危険度 | ★★★★★(5/5) |
神経質なくらい事前準備しても、最終的には運任せになるくらいの過酷さ。そりゃあ自決の用の銃の一つも必要になるわ | |
看板の盗難率 | 100% |
設置すれば必ずパクられることでお馴染みの主人公の店(?)の看板。金にがめつい割には、妙なところで散財してるなぁ(看板代100枚分) |
他の読者の評価
まさに冒険ファンタジーとはこれ!って感じの個人的にめっちゃ好きなやつ
物語の展開そのものはオーソドックスではあるものの、とにかく世界観の構築がうまいのに加え、キャラの動きがリアルなので物語に説得力があるのが実に良かったです
界相毎の景色やそこに住む生物、度々登場する料理の描写は、実際体験するのは怖いけど、自分も迷界を冒険してみたいと思わせてくる
捻くれながらも優しいユーリと、旅の中で変わっていくアウラ。二人のやり取りが本当に好き
ストーリーとして捻りはないが、行って持ち帰ってくる行為こそ冒険譚の神髄
主人公が万能すぎたことと亜龍が大きすぎたことなどがマイナス点
個人的には最初から展開の密度が濃いともっと良かったかな
あらすじ
知略と勇気で未知の世界を切り開く、異界探索アドベンチャー!
門の向こうは未知の世界-迷界(セフィロト)-。
ある界相は燃え盛る火の山。ある界相は生い茂る密林。
神秘の巨竜が支配するそこに数多の冒険者たちが挑むが、生きて帰れるかは運次第――。
そんな迷界で生存困難になった者を救うスペシャリストがいた。彼の名は「救助屋」のユーリ。
「金はもってんのかって聞いてんの。救助ってのは命がけだぜ?」
一癖も二癖もある彼の下にやってきた少女・アウラは、迷界に向かった親友を救ってほしいと依頼する。
「私も連れて行ってください!」
目指すは迷界の深部『ロゴスニア』。
危険に満ちた旅路で二人が目にするものとは!? 心躍る冒険譚が開幕!
SBクリエイティブ「奇世界トラバース~救助屋ユーリの迷界手帳~」
圧倒的スケールの世界観! 大冒険とはこのことだ!
え、えぇ……いつもよりテンション高くない?
いやぁ、最近なかなかこういう王道の冒険ってあんまりないからさ
やっぱり王道って面白いしね
最後にはひと〇なぎの大秘宝を手に入れたりとか
海賊の話だったっけ?
「奇世界トラバーズ」3つの魅力!
©紺野千昭・大熊まい/SBクリエイティブ
②チートって何?知恵と工夫と神頼みで勝負!
③主人公とヒロインの凸凹コンビが最高すぎる!
魅力① 圧倒的な世界観!こんな冒険を待っていた!
©紺野千昭・大熊まい/SBクリエイティブ
この作品の一番の魅力は、何といっても圧倒的な世界観!
迷界(セフィロト)と呼ばれる未知の世界を旅するのですが、門をくぐるたびに全く別の世界に飛び込むことになります。
そこは環境も生態系も危険度も、何もかもが異なる場所……まさに命懸けの大冒険!
最近のファンタジー作品で、これほど「大冒険」という単語が似合うものは、正直あまり記憶にないですね。
漫画で言えば、初期~中期のワ〇ピースとかメ〇ドインアビスのような感じでしょうか。
ワクワクあり、ハラハラドキドキありの大冒険をぜひお楽しみください!
ちなみにワ〇ピースはデー〇ーバックファイト編で一度リタイアした
それはどうでもいい
魅力② チートって何?知恵と工夫と神頼みで勝負!
©紺野千昭・大熊まい/SBクリエイティブ
私がこの作品を読んでとても好印象だったのが、主人公が特殊能力の持ち主ではない点です。
いわゆるチート主人公の作品も好きなのですが、最近は行き過ぎたチートやニッチすぎる特殊能力が増えすぎているのが気になっていました。
しかし今回の主人公は基本的な能力こそ高いものの、特別な能力は一切ナシ!
魔法も超能力も、「ジャスト1分だ」的な邪眼もありません。
あくまで知恵と工夫、事前調査や準備によって未知の世界に挑むわけですね。
そして最終手段は神頼み。
人事を尽くしても理不尽は襲い掛かるというリアルさは、読者の胸に刺さる部分がかなりあると思います!
頑張ったのに就職試験に落ちたのは、まさに襲い掛かってきた理不尽だな……
それは理不尽とは違うものだと思う
魅力③ 主人公とヒロインの凸凹コンビが最高すぎる!
©紺野千昭・大熊まい/SBクリエイティブ
どれだけストーリーが良くても、それを彩るキャラが不発だとイマイチに感じてしまいます。
じゃあこの作品はどうかと言うと…………素晴らしいじゃないか!!
捻くれてるようで実は優しいユーリと、感情に乏しいようで実は表情豊かなアウラ。
この二人のやり取りが実に軽妙で、読む側に何とも言えない楽しさを与えてくれます。
一言で言うと、お前らもう結婚しろ!ってことですね。
というか二人とも第一印象から考えれば、キャラ崩壊しまくってるな
一冊の間に何が起こったんだろう……
「奇世界トラバース」を楽しめるのはココ!
©紺野千昭・大熊まい/SBクリエイティブ
ライトノベルを読む
ジャンル | 異界探索アドベンチャー |
作者 | 紺野千昭 |
イラスト | 大熊まい |
レーベル | GA文庫 |
出版社 | SBクリエイティブ |
発売日 | 2022年1月14日 |
「奇世界トラバース」が気になった方におススメ!
©冬原パトラ・兎塚エイジ/ホビージャパン ©アネコユサギ・弥南せいら/KADOKAWA ©土日月・とよた瑣織/KADOKAWA
今回のおススメは「複数の世界を冒険する」作品!
またマニアックなところを……
①異世界はスマートフォンとともに。
あらすじ
神様の手違いで死んでしまった主人公は、異世界で第二の人生をスタートさせる。
彼にあるのは神様から底上げしてもらった身体と、異世界でも使用可能にしてもらったスマートフォン。
様々な人たちと出会い、大切な仲間を得ていく中で、いつしか主人公はこの世界の秘密を知る。古代文明の遺産を受け継ぎ、お気楽な世界の王たちと力を合わせながら、彼はのほほんと世界を巡っていく。
ホビージャパン「異世界はスマートフォンとともに。」
色んな国々に行ったり、裏の世界に行ったり忙しい主人公だな
そんなに色々行ってたら移動時間だけでどれだけかかるか……
ど〇でもドア的な魔法があるからダイジョーブ!
それを出されたらズルい
②盾の勇者の成り上がり
あらすじ
盾の勇者として異世界に召喚された岩谷尚文。冒険三日目にして仲間に裏切られ、勇者としての名声と金銭を一度に失ってしまった。
……なぜ、俺だけがこんな目に遭うんだ!? 不信。疑念。猜疑心。世界中のすべてが敵だ! 他者を信じられなくなった尚文だったが、そんな彼の前に、一人の少女が現れて……!? 苦悩の果てに、彼が手にしたものは一体何なのか!?
これは一人の男が、絶望の底から這い上がって行く軌跡を描いた成り上がりファンタジー!
KADOKAWA「盾の勇者の成り上がり1」
色んな異世界があって、色んな勇者がいるんだなぁと思いました
うん、何の説明にもなってないね
結構大事なネタバレだから、下手なことを言うとKADOKAWAに消されるかもしれない……
どんな機密事項なの!?
③この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる
あらすじ
超ハードモードな世界の救済を担当することになった駄女神リスタ。彼女が召喚した勇者・聖哉は、抜群のステータスだが、ありえないくらい慎重で!? スライム相手に塵ひとつ残さぬ火力で挑む勇者の冒険譚、開幕!
KADOKAWA「この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる」
たびたび勇者として召喚されては、世界を救うために戦うことでお馴染みの主人公だな
どんなお馴染み!?
慎重すぎる性格だから、毎回勝てるようになるまで修行するのがセットだ
ジムに挑む前にひたすらレベル上げするポ〇モントレーナーみたいだね……
まとめ
近年まれに見る冒険ラノベ「奇世界トラバース」のレビュー記事でした。
最近のファンタジーに物足りなさを感じている人には、ぜひ読んで欲しい一冊でしたね。
まさに大冒険と呼ぶにふさわしい内容で、スケールの大きい世界観を持っている作品です。
ヒロインを巡る話としては一つの終わりとなっていますが、主人公についてはまだまだ謎が多いので、ぜひとも続きを読みたいところです。
せっかく素晴らしい世界観を持っている作者なので、自由な発想で物語を描いてほしいですね。
ユーリとアウラの関係がどうなっていくかも楽しみです!
Enjoy “MUDA” Life!